@sushiの日常

中堅経理のつぶやきの延長です。

経理の仕事って何?【資産管理編-1】

 

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皆さんこんばんは。

 

 

本日は前回に続いて経理の業務について書こうと思います。

 

今回は資産管理についてです。

 

資産管理と一言にいっても幅は相当広いです。

なので、一人ですべて担当することはないとは思いますが一部でも業務のイメージにつなげてもらえるといいなぁと思って書きます。

 

大前提として、経理にはBS(貸借対照表)の健全化というお題目があり、適正な期間損益計算と同じくらいBSに計上するもの、つまり資産/負債/純資産については実態を正しく会計処理する必要があります。

 

今回はそんなBS計上案件のうち、資産管理について具体的な業務と合わせて書いていきます。

 

資産管理という側面で見ると、大まかな業務は以下7つくらいに分類されると思います。

1. 現金及び現金同等物の管理

2. 売掛金の管理

3. 売掛金以外の未収入金の管理

4. 棚卸資産もしくは商品残高の管理

5. 固定資産の管理

6. 売買目的有価証券の管理

7. 売買目的以外の有価証券の管理

 

 

1つ目は現金及び現金同等物の残高管理です。

まぁこれは世間一般の経理のイメージとしてよく考えられるものではないでしょうか。

よく経理は会社の金庫番などと言われますからね。

ただ、現在においては、実際に会社に金庫を置いてカギを開けると数千万の札束がザックザック、経理が札束を一枚一枚数えて、、、、ということはほとんどありません。

そこそこの規模で上場会社などの場合などは基本的に銀行の当座預金にて残高の管理をしています。

うちの会社の場合ですが、旅費の仮払い等も含めて口座振替処理で対応するので、会社に現金残高自体がほぼありません。

会社に現金をおくと、その管理に手間がかかる(金庫の保持、鍵の管理など)のと現金を置いておくことは不正取引の温床になる場合が多いため、リスクヘッジも含め銀行の当座預金にて現預金の残高管理をしているところも多いと思います。

なので、残高管理といっても入出金の受払の結果と銀行預金の残高が一致するかの確認をすれば概ね残高の妥当性としては合格となります。

ただ、現預金は当月の残高も重要ですが、今後の入出金の受払と残高状況(つまりキャッシュフローが重要になります。

当月の現預金の残高と今後数か月の売上/.仕入を考慮しキャッシュフローを計算していくことが現預金勘定がマイナスになることを防ぎ、また現預金勘定が過剰に増減することを防ぎます。

また、現預金関係の仕事の難しいところとして、「入金されたお金に色がついていない」という点です。

例えば、当社からA社に対し、取引が当社からの売上のみであれば、A社からの入金は売掛金の入金となり、入金額を売掛金から取り崩すことになります。

しかし、規模が大きくなり、当社からA社に対し取引が売上、貸付金、有価証券の売買など多岐にわたるようになった場合、月末に売掛金入金、貸付金の返済、有価証券の売買代金がドーンと入ってきて入金の内容を一つ一つ潰しこんでそれぞれの残高勘定から取り崩したり損益勘定(PL)に計上したりといったことが発生します。

もちろんすべて手作業で処理している会社は少ないと思いますが、入金条件については各案件について複雑になっている場合が多いので、システム等で最終的に振り分けられないものについては手作業で分類をしているところもあります。

(少なくとも弊社はそうです。)

そういった業務のなかでは、営業やその他部署と連携を取り入金案件について事前に情報を仕入れておくことも重要ですね。

 

2つ目は売掛金の管理です。

売掛金については主な決算時の確認項目は当月入金された案件が適正に売掛金勘定から取り崩しされ、当月売上処理した案件が適正に売掛金勘定に計上されて正しくBSに反映されているかどうか、という点になります。

BSの残高管理という観点からはそこまで確認の多い項目ではありません。

ただ、売掛金については日々の業務として、入金計画検討と入金フォローが会社の命運を握るくらい大事です。

なぜなら、売掛金に計上されているものは、PL上(損益上)は会社の利益に貢献していますが、キャッシュフローという観点ではまだ何も貢献していないからです。

会社は営業活動をし、売上を上げ、その代金を回収して初めて継続した企業活動ができるのです。

資金は企業にとって血液と言われますが、まさしくその通りで、売上がいくら大きくなってもキャッシュを回収できなければその企業は倒産します。

(逆に損益がボロボロでもキャッシュさえ回り続けていれば倒産はしませんが、その話はまた別の機会で。)

なので売掛金についてはきちんと毎月の回収計画をたて、予定通り入金があるか、入金がされていなければフォローをしていくことが非常に重要となります。

長期入金停滞などもってのほかです。

なので売掛金の残高には毎月目を光らせ、売上の増減以上に売掛金が増加していないかチェックし、不良残高が残らないよう明細まできちんと確認することが日々の業務の中で大事になってきます。

合わせて顧客との兼ね合いもありますが、売掛金の早期回収についても提案実行できると会社のキャッシュフロー改善に貢献できることもあります。

 

3つ目は売掛金以外の未収入金の管理です。

こちらも売掛金の残高管理同様、決算時の確認項目はそこまで多くなく、売上以外で請求書を発行した案件などの残高について適正にBS/PLに反映されているかを確認することくらいです。

ただ、こちらも日々の業務として入金遅れの有無の確認と入金フォローは必須です。

売掛金以外の未収入金なので、例えば会社の土地の一部を貸して賃料を請求していたり、エンジニアを派遣して作業してもらった場合のアブセンスフィーなどの請求等がこのへんに当てはまり、金額としては売掛金に比べれば小さくなります。

ただ、単発で請求書を発行するような案件は、ある一定のスポット取引になることが多く、毎月入金される売掛金とは違って入金遅れや長期停滞が発生しがちです。

特に弊社の海外子会社なんかは請求書発行して放っておくと音沙汰なしなんてざら。

たとえ金額が売掛金と比べて小さくても、キャッシュフローの観点、財務諸表の健全化の観点からも回収は必須です。

また、入金停滞が1年を超え、流動資産でなく固定資産として計上されると引当金の計上も必要になる場合があるので注意が必要です。

毎月の入金が締まったあと、入金遅れが発生しているような案件はすぐにフォローをし。長期入金停滞を発生させないようにしていきましょう。

 

4つ目は棚卸資産や商品残高の管理です。

ここまでは資金関係のお話だったのでどちらかというと事務所オンリーの業務の話でしたが、この辺りからは現場、営業所も含めての話になってきます。

棚卸資産や商品残高の管理については、まず残高の把握がめちゃくちゃ大変です。

工場であれば月末に工場内すべての部品や仕掛品、製品の棚卸を行いますし、小売りのような業態だと閉店後や店舗休業日に全製品の棚卸を行っています。

そして工場であれば仕入、売上された売上原価の受払から理論残高を、小売りであれば仕入と売上の内容から理論残高を弾き、残高を1件1件確認していくということになります。

この辺りは工場や小売店の規模にもよりますが、規模が大きくなればなるほど棚卸の制度は落ちてきます。(基本棚卸をやるのは生産管理やほかの部署ですが、経理はその棚卸をチェックしに行ったりします。)

そこそこの規模になると製品一つ一つの残高の確認なんてとてもできなくなってくるので、多少の差額は棚卸減耗や雑損で処理されることになりますが、管理がザルだと、実際棚卸をしたときにとんでもない金額の差額が発生したりします。

なので、日々の業務として棚卸をしたときに理論残高との差額を発生させないように、日々生産管理や店舗担当者に受払を確認させ、おかしな残高や架空の残高を発生させないことが重要です。

経理の立場としては実際に棚卸をする必要はありませんが、定期的に棚卸に同行して正しい処理が行われているか等の牽制を働かせておくことも必要です。

また、工場の場合、年度末には会社の担当の会計士が棚卸に同行する場合があるので、そのデモンストレーションとしておくのもいいでしょう。

あと貸借対照表の健全化という面から言えば、棚卸に同行して長期停滞在庫がないか、棚卸されていない簿外資産がないかというところも確認しましょう。

多くの品目を扱う工場や小売店の場合、停滞在庫や簿外資産が発生しやすい(見逃されやすい)傾向があります。

停滞在庫はキャッシュフロー悪化の要因となるだけでなく製品としての価値も低いと判断され期末に大きく価値を下げられたりする場合があるので、不要な在庫は廃却を促進し、常にクリーンにしておくことが大切です、

簿外資産はまず実際のものの動きが会計的に正しくBSに反映されていないのでアウト、会社の資産を正しく申告していないので税務的にアウト、とダブルパンチを食らう可能性があるので発生は絶対に避けなければなりません。

このような会計的、税務的なリスクを避けるためにも、BSの健全化を保つためにも、生産管理等の部署と連携して棚卸資産や商品残高の管理はきちんと行いましょう。

 

少し長くなったので本日はこの辺にしましょうかね、、、。

そんなに長く書くつもりなかったのですが。

 

続きは後日、固定資産の管理から書きたいと思います。

 

本日のポイントは以下です。

経理の仕事は損益計算書(PL)の作成のみでなく、貸借対照表(BS)の健全化、管理というのも仕事!

BS管理ができていない会社はどこかで立ち行かなくなる可能性が高いので、きちんと管理を行いましょう!

 

結局次の話も同じポイントになるんですけどね。笑

 

では続きをお楽しみに。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

いいねやTwitterでの拡散をしていただけると今後記事を書く励みになります。

面白ければよろしくお願いします。

 

では今度こそ本当にお疲れさまでした。

 

 

経理の仕事って何?【出金業務編】

 

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皆さんこんにちは。

 

今日は今までと少しテイストを変えて、大学卒業後、私が一般企業へ入社してからの仕事についてのことについて書こうと思います。

 

仕事のことについては一回ではとても書ききれなさそうなのでいくつかに分けて書くことにします。

 

まず書こうと思うのがタイトルにあるように出金業務ですね。

経理といえばまずお金の支払の業務ってイメージの方も多いと思いますし。

 

おそらく多くの企業でも最初に担当に割り振られることが多いのが出金業務や決算伝票の作成でないかと思います。

 

 

経理の仕事として月末に請求書をまとめて銀行にいってATMで支払いを、、、、と考えている方、イメージされる方が未だいらっしゃるかもしれませんが(自分も働く前まではそういうイメージでした。)、現在ではそういった企業はほぼないです。

事務員が支払日になって銀行へ直接出向いてATMで一件ずつ支払いをおこなう、、、、というのは昔の話で、ある程度の規模でシステム化が進んでいる企業であれば、請求書がきたら各部署の事務員が出金伝票を起票し、経理が確認、承認されれば指定された期日に口座振替等で支払が行われるというのが一般的です。

 

出金伝票の確認については結構いろいろあって大変です。

大体のイメージだと

1.支払先が請求書と一致しているか。

2.システムに入力された金額が請求金額と一致しているか。

3.指定された口座に支払いされるようになっているか。

4.請求書に記載された支払期日に間に合うか、もしくは早すぎる支払いでないか。

5.支払う金額について計上される勘定科目は妥当か。(出金伝票が決算伝票を兼ねたシステムの場合)

6.請求されている内容は妥当か。

7.二重支払いになっていないか。

といったことを確認する必要があります。

 

では細かく見ていきましょう。

 

1つ目の支払い先が請求書と一致しているか、について。

そんなもの間違えるわけないでしょ~って思った方もいるかもしれません。

個人宛にくる請求書なんかだと支払先を間違えたりすることなんてまずないと思いますが、工場なんかで数十社~数百社の取引があると案外わからなくなることもあるのです。

具体的に言うと、請求書が〇〇運輸の△△支店となっているのに、出金伝票は××支店への支払いとなっていたり。

〇〇商事からの請求なのに、出金伝票は〇〇商事システムズみたいな子会社への支払いになっていたり。

そういう間違いって結構あったりするのです。

だからそういった支払い先の情報はほんとに気を遣います。

支払先を間違えたりすると、”出金事故”扱いとなって、会社によっては顛末書ものなので、まず最優先の確認事項です。

 

2つ目は請求金額とシステムに入力されている数値があっているか、ということ。

これも月数件程度の請求書ではまず間違うことはないですが、数十件~数百件の処理となると、データを入れてくる部署の方がミスタイプしたり、桁が一つおおかったり少なかったりすることはまれにあるので、支払先同様、最優先の確認事項です。

出金金額の間違いも出金事故ですね。

出金金額の誤りは、出金事故となるだけでなく、未払い額が残ってしまう場合には先方に残額分の請求書を改めて作ってもらったり、過払いが判明した場合には逆にこちらが請求書を発行しなければならなかったりと、後々の処理も相当面倒なので、めっちゃ怒られます。笑

自分も一回やらかして相当怒られました。

あと会計士がついていて監査等があると、出金事故を起こした後は内部統制不備となって業務フローやシステムフローの改善まで指導される場合があります。

 

3つ目は支払い口座があっているか。

支払先と支払い口座って同じでは?と思う方がいらっしゃるかもしれませんが、支払先の相手が大企業となると銀行口座をいくつも持っている場合があります。

一つの取引先で複数口座を持っている場合は指定の口座に振り込まないと先方で認識してくれなかったり、場合によってはクレームが来ることもあるのできちんと口座まで一致を確認する必要があります。

 

4つ目は支払い期日に間に合うかどうかです。

請求書には必ずいつまでに支払ってくださいという支払期日が記載されています。

例えば〇月〇日までに入金をお願いします、とか請求書発行後〇日以内に入金をお願いします、といった具合ですね。

基本的に支払い期日は絶対に守らなければなりません。

ただ、ずぼらな部署があったりすると、請求書がきているのに処理を忘れたとか先方からもらった請求書を引き出しに入れていたまんまだったとか言ってくる輩がいてぶっ飛ばしたくなります。

そうなると至急先方に連絡をとり、入金が遅れている旨や今から処理した場合の最短の入金予定日を伝えるなど余計な業務が増えることになるので本当に面倒です。

また、入金遅れの場合はそれに伴う利息を請求されることもあるので、注意が必要です。(1か月程度の入金遅れの場合はとやかく言われることはないですが、3か月とか遅れると利息の話もでてきます。金額にもよりますが。)

さらに、請求金額が大きい場合(100万円とか以上の高額の場合)、相手のキャッシュフローにも影響を与えますし、相手が中小企業でカツカツのキャッシュフローだった場合、状況によっては先方の口座残高がマイナスになって最悪不渡りということもありますので、支払期日までに請求書をそれぞれの部署に処理させることは必須です。

ここで、キャッシュフローについて軽く触れましたが、自社目線で考えた時には、入金は早くしてもらう、支払は遅くする、というのが自社のキャッシュフローを有利にする鉄則になります。

なので、支払期日に対して早く払いすぎることも問題です。

請求期日が1か月先なのに今日支払いのデータ投入になっているとか、あまりにも早い支払いは避け、きちんと支払い期日で支払うということを徹底したいですね。

 

5つ目は出金伝票が決算伝票を兼ねている場合に限るのですが、その支払い内容が計上される勘定科目にとって妥当かというところも確認しなければなりません。

例えば、明らかに飲食店での交際費にかかわらず、製品の材料費として処理されていたりしたら一発アウトです。

出金伝票を計上した総勘定元帳は、会計士等にもチェックされる内容なので、明らかに勘定科目違いの出金伝票等があると監査等での指摘内容となる場合があります。

また、先に出した例でもありますが、交際費や一括償却資産については税制上の控除がある内容でもあるので確実に妥当かどうかの確認をする必要があります。

税務署の監査等でも当然確認されるないようになります。

(過剰に交際費や一括償却資産の科目へ計上して税制控除を過剰にしていないか、逆に計上が少なくて税制控除が過少になっていないかを確認する必要があるという意味です。)

これは余談なので読み飛ばしてもらって結構ですが、私が勤めているのがそこそこの規模の会社なので、そこからの意見として、会社についている会計士の監査より税務署の監査のほうがよほど怖いです。

税制については自分の業務範囲内で関連するところがあればきちんと知識を身に着けておきたいですね。

 

6つ目は請求されている内容は妥当か、ということです。

これは正直当事者しかわからないことも多々ありますが、毎月定例の請求書等はいいとして、交際費扱いで私的な飲食代が請求されていないかや、取引実態のない請求書が処理されていないかは確認する必要があります。

まぁつまりは横領の王道的な手口だからです。

個人で購入した物品を会社宛ての請求書を出して支払う、接待でもないのに会社の交際費で処理する、私的な移動の請求を会社の旅費で処理するというのは可能性を考えれば結構あることだと思います。

なので、こういった案件についてはきちんと物品の納入があるか確認する(実物があるか確認する)、接待に参加した人たちの名簿を出させる、出張実績と請求内容を照らし合わせるなどきちんと裏どりすることが必要です。

また、場合によっては名前が似ている子会社の分の請求書が来たり、親会社向けの請求が来たりすることもあったりするので、請求書の支払い内容の妥当性については常にチェックをする必要があります。

 

7つ目は二重支払いになっていないかです。

二重支払いについても先に述べた出金事故の一つです。

基本的に出金伝票については請求書の原本をもって作成し、支払処理するのが基本です。

原本に対して一品一葉になっていれば二重に支払うことはないためです。

ただ、ときたま請求書のコピーで処理をしてしまったりすると請求書の原本とコピーで二重の支払いをしてしまう場合があるのでコピーの請求書では対応しないのが多くの場合の原則になります。

ただ、昨今の状況から原子原本での処理は経理のテレワークの大きな阻害要因になっていることも事実です。

また、請求書を紙で発行しない電子請求書を採用する企業も増えてきています。

今後は時代に合わせ請求書処理の原原紙原本主義も変わっていくのかもしれませんね。

 

ここまで書いてきましたが、おおよそ経理の出金業務というのはこのくらいになります。

これを会社の規模にもよりますが月数百件程度はチェック/承認をしていきます。

皆さんのイメージと合ってたでしょうか、それとも大きく違ったでしょうか。

 

おさらいですが、経理の出金業務についてポイントは以下7点です。

1.支払先が請求書と一致しているか。

2.システムに入力された金額が請求金額と一致しているか。

3.指定された口座に支払いされるようになっているか。

4.請求書に記載された支払期日に間に合うか、もしくは早すぎる支払いでないか。

5.支払う金額について計上される勘定科目は妥当か。(出金伝票が決算伝票を兼ねたシステムの場合)

6.請求されている内容は妥当か。

7.二重支払いになっていないか。

 

あくまで上記は出金についてのチェック項目で、実際には出金システムの決算反映やマスタの整備なども業務になってきます。

この辺りは会社によって異なるので詳細書くことは控えますが、もしこれから経理を目指される方がいらっしゃいましたら参考にしてみてください。

 

本日も最後まで読んでいただいてありがとうございました。

 

それではよい週末を。

 

大学時代の税理士試験挑戦について【これから簿記論財務諸表論の勉強を始めたい方向け】

 

皆様こんにちは。

 

先日ブログ記事の初投稿をしてから少し間が空いてしまいましたが、続けて書いていこうと思います。

 

なかなか毎日書くというのは難しいですね。

これからもペースはいまいちかもしれませんが読んでいただけると幸いです。

 

先日の自己紹介にて少し大学時代の話を書きましたが、その続きの一つとして税理士試験の挑戦について書こうかなと思います。

 

きっかけは少し触れましたが大学の仲の良い同級生(悪友)に誘われたことです。

時期は1回生の終わりころで、春休みに入る前くらいでした。

 

そこから公認会計士のコースの説明会に参加しましたが、勉強量と内容のレベルの高さにビビってしまい、あきらめようと思っていたところに目に留まったのが税理士試験のコースの案内でした。

今コロナ禍だと専門学校も説明会とかやってるんですかね?オンラインとかになってるのでしょうか?

もし勉強を始めようと考えられている方がいらっしゃるなら専門学校の説明会に一度参加してみたほうがいいです。

講師の方と話してみたり周囲の同じ勉強をしようとしている人との温度感を知れていいと思います。

 

そして税理士試験のコースの案内を読んでみると、すべての科目の合計の勉強量は公認会計士とほぼ同じくらいではありましたが、科目毎に受験が可能であること、また科目合格だけでも資格として残ることに惹かれ、税理士試験の簿記論財務諸表論コース受講を決めました。

今思えば気にしすぎなのかもしれませんが、1~2年勉強して資格として何かが残らないと不安だったんではないかと思います。

だから資格として取りやすさを考えると税理士試験の科目合格かな、、、ということで勉強を始めた覚えがあります。

 

 あとは単純に金銭面でのこともあります。

当時公認会計士の2年コースでどの専門学校も約80万円-100万円弱くらいの金額でした。

一方税理士は1.5年の簿記論財務諸表論セットで40万円-50万円くらいというところで、当時大学生で余裕のなかった私には魅力に映った点もありました。

 

今から勉強を始める方は公認会計士/税理士/日商簿記1級など、それぞれにメリットデメリットは大なり小なりあると思いますので、自分の目的目標やラフスタイルに合わせて検討してもらうといいと思います。

また、どこの専門学校に通うのかも十分吟味したほうがいいです。

当時はまだスマホも普及し始めくらいでなかなか情報がなかった時代でしたが、専門学校の説明会には3校ほど回り、本屋で各専門学校の発行している参考書をいくつか読み、わかりやすい説明をしてくれている(初学者にもわかりやすい説明をしている)専門学校を選びました。

テキストについては今はネットで調べれば各専門学校がどんな内容で記載をしているかわかると思います。

もちろん同じ内容の勉強をしているので、結論書いている内容は同じなのですが、図解の多さ、色使いなど読みやすさはそれぞれの方にとっていろいろあると思うので、そのあたりも検討事項の一つとしてみてはいかがでしょうか。

 

そして、大学2回生の時の春から税理士試験の簿記論財務諸表論の学習を始めたわけですが、コースはまず1年間は簿記論財務諸表論で週1コマずつ(1コマ3Hだったかな?)で、直前期の4か月くらいは週2コマになるようなカリキュラムでした。

 

私は週1コマを土曜AM簿記論、PM財務諸表論で固定して受講していました。

受講して思ったのがやはり固定コマで受講をして同じ先生の講義を受けたほうがいいということです。

同じ内容を説明されていても多少の言葉のニュアンスや授業の雰囲気はそれぞれ違うので、できれば同じ先生のコマを受講するのがベターかなと感じてました。

ただ、一方で勉強がマンネリ化してきたときや多少の刺激が欲しいときは逆に別の先生のコマで授業をうけてみるのも手です。

 

ざっくりとした1週間のスケジュールだと

月曜 AM 専門学校で週末の授業の復習  PM 大学で授業

火曜 AM 大学の授業  PM アルバイト

水曜 終日 専門学校で過去の苦手項目の復習

木曜 AM 大学の授業 PM 大学の授業 アルバイト

金曜 AM 大学の授業 PM 専門学校で苦手項目の復習と軽い予習

土曜 AM 簿記論授業 PM 財務諸表論授業 夕方~夜 当日授業した分の復習

日曜 終日 アルバイト

くらいの感じでした。

上記はあくまで時間が多めにとれる大学生向けのスケジュールですかね。

半年くらい経ったらろくすっぽ大学に行かず、専門学校ばっかになってましたが笑。

(こういうスケジュールとかで表とか挿入できるといいんですけど、まだあんまりわかってない、、、。)

 

今思えば結構ハードなスケジュールだなと思うのですが、やってる当時はそこまで悲壮感なくやってたように思います。

本当に直前期に入って全体がピリピリしてくる前までは簿記の勉強が楽しいくらいの感覚でした。

そういう意味では簿記自体が自分に向いていたんだとは思います。

文系ではありましたが数字にアレルギーはありませんでしたし。

自分は簿記論財務諸表論勉強中に日商簿記3級2級を取得しましたが、簿記に向いているかどうか(簿記の勉強が自分に合うかどうか)を事前にチェックしたいのであれば先に日商簿記3級2級を受験することをオススメします。

日商簿記3級2級の勉強方法については色々意見があるとは思いますが、個人的な意見としては専門学校で勉強するのが最速最短だと思います。

日商簿記3級であれば1~2か月程度、日商簿記2級でも半年程度で一通り学習~演習まででき、不明点は先生に聞くことができるという点でもお得だと思います。

もちろん独学での受験を否定するつもりはありませんが、日商簿記3級2級は会計の基礎の基礎なので、そこをきちんと固める意味でも、さらに上級の会計資格を目指すことを考えても、専門学校で学習するのがベターと思います。

 

少し話がそれましたが、上記のスケジュールにて学習進めた場合大体週25~30時間程度の学習時間(授業時間は除いて)になっていたと思います。

これは一応目標があって、簿記論と財務諸表論の参考学習時間が約1,000時間だったので(当時)、合計2,000時間勉強するというものがありました。

そこから逆算して2,000時間÷17か月(コースの受講期間)=117.65時間(月当たりの目標参考時間)、117.65時間÷4週間=29.41時間(週当たりの目標参考時間)と計算して、週の目標勉強時間を30時間としていました。

当時はまだスマホもなく勉強時間管理アプリなどという便利なものはなく、すべて手帳に手書きで記載していました。笑

もちろん専門学校の出す学習時間というのはあくまで参考であり、ベースの基礎知識や実務経験の有無で大きく所要時間はかわりますし、簿記論財務諸表論については学習範囲が概ねダブっているので丸々2,000時間はかからないと思います。

ただ当時大学生でバックの基礎知識もなく実務経験ももちろんない私はとりあえず量より質でとことん量をこなす方向で勉強していました。

結果としてですが、そうやって学習時間を記録して試験に臨めたことが大きな自信になっていました。

もし実務経験も基礎知識もない学生の方が簿記論財務諸表論を受験するのであれば、これくらいの学習量を確保できるかどうか十分吟味してください。

私はたまたま合格しましたが同じように勉強していた大学生でも不合格となっている人はいたので、勉強時間をこなしても100%受からないのが税理士試験であり、上記の時間+αくらいの学習が必要(特に会計初学者だと)と思います。

追加ですが社会人の方で簿記の基礎知識があり、実務経験ありの場合は感覚的にですが目標学習時間の70%~80%くらいでも合格可能圏内には入ると思います。

 

あと学習内容についてですが、基本は復習の徹底です。

当時は簿記初心者だったので予習してもちんぷんかんぷんでしたから(一応テキスト読んでおくくらいのことはしてましたが)、とにかく復習を徹底して授業を受けた後の内容は確実に処理できるようにしておく、復習テストで間違えた内容は確実に解けるようになるまでやりこむことを自分のルールにしてました。

会計には会計原則があり、簿記の問題もそこから派生していくので、基礎基本の徹底ができていないと演習に入ってから苦労することになってしまいます。

 

余談ではありますが、会計の基礎基本を徹底しておくことは実務をするようになっても無意味ではありません。

貸借の考え方や仕訳の意味が理解できているだけでも実務の吸収能力は格段にあがります。

また、実務での会計上の誤り等にも気づくことができます。

そういった意味でも会計学(簿記論財務諸表論)の基礎基本を徹底しておくのは重要です。

 

また、私は簿記論財務諸表論のみの受験でしたので上記の日程感で勉強ができましたが、税理士試験のほかの税法のコースを受講しているとさらに学習が必要です。

消費税法など軽めの税法でも所要学習時間は700-1000時間程度あるので、、、、。

(自分は税法でやめたクチなのであまり大きなことは言えませんが、、、。)

 

一応ここまで税理士試験の簿記論財務諸表論を学習するにあたっての内容を書いてきました。

 

これから学習を始めようと思う方は以下の点注意してください。

・専門学校やオンラインでの学習サイトの各コースに申し込むことについては、通学スタイルや講師、テキストなど想定できることはすべて吟味すること。

・簿記論財務諸表論同時受験の場合は1.5年程度の勉強期間で考えて、1週間25~30時間程度は授業以外で勉強に充てられるかどうか検討すること。(個人差あり)

・いきなり簿記論財務諸表論の受験が不安であれば日商簿記2級までを受験してみること。

・初学者はとにかく復習と基礎基本を徹底すること。

 

本日はここまでにしたいと思います。

これから学習を始める方、のちのち学習を検討されている方はご参考にしていただけますと幸いです。

また、こんなことを教えてほしいとか、実際どうなの?といったこともあればコメントやTwitterで聞いてください。

今後記事にして書きたいと思います。

 

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

初めまして。

先日Twitterを始めた延長でブログをはじめました、

 

最初の記事なので簡単な自己紹介から始めてみたいと思います。

 

まず名前は@sushiとかat_sushiとかを使っています。

まぁつまりほぼ下の名前そのまんまです。笑

現在は関東の某県の工場にて経理として働いています。

新卒から幸か不幸か異動なしで約7年ちょっとくらい勤務しています。

Twitterのヘッダーにも表示しておりますが、大学在学中に日商簿記3級、日商簿記2級、そして税理士試験の簿記論および財務諸表論を取得しました。

以下もしくは今後の記事にて資格取得の際の話なんかもできればと思っています。

 

Twitterだと文字数制限があるのでなかなか詳しい経歴まで書けませんでしたが、こちらだと文字数制限がないので、とりあえずざっくりですが経歴を書いていきたいと思います。

丸々はかけないので多少はぼかし入っています。

 

生まれは関西方面の某県で、高校は普通科だったので、高校までは本当に簿記の簿の字も知らないような状態で高校を卒業し、京都の某私立大学へ進学しました。

 

簿記との出会いは大学2年生になってすぐくらいの頃でした。

当時大学でつるんでいた友人(私に麻雀と競馬を教えてくれた心優しき青年。笑)から「一緒に公認会計士になろう」という、某〇原専門学校の謳い文句のような声をかけられて、最初はドッキリかはたまた詐欺かと思い拒否しました。笑

 

ただ、なぜか拒否していたにもかかわらず、大学の帰りに京都の四条駅で電車を下ろされ説明会へと参加させられました。

今思えば彼の行動力と人を巻き込む能力には素晴らしいものがあったと思います。笑

 

ただ、公認会計士の説明会に出ましたが、当時(今もそうですが)の公認会計士の勉強量はすさまじく多く、試験方式も短答式試験のあと本試験を受けて・・・・みたいな説明をされ(勉強量の話のインパクトが強すぎて試験形式の詳細は覚えていないので試験名称等間違いあったらすいません)、「あ、これは無理だな。」と感じたのは覚えています。

 

ただ、私を巻き込んだ彼はノリノリで公認会計士のコース申し込みを決めていました。

そんな彼を横目に見ながら専門学校のコースをさらーっと見ていると、税理士試験のコースが目に留まりました。

税理士試験であれば、科目ごとの受験が可能でしかも一度合格すれば科目合格であっても永久資格ということに心を惹かれ、別日に税理士コースの説明会に参加し(この時はなぜか友人を誘って拒否されましたが。笑)、「これならいけるかもしれない。」と思い税理士試験の簿記論・財務諸表論のコースに申し込みました。

(申し込みの時にいろいろありましたが、それはまた別の機会に書きたいと思います。)

 

税理士試験のコースに申し込んでからは本当に専門学校漬けの毎日となり、まぁろくに大学もいかないような生活でした。

もちろん最低限の単位取得くらいはできる程度に大学へは行っていましたが。

 

そして、税理士試験を受験すると決めた日から私と簿記の付き合いが始まるわけですが、私と簿記は相性がよかった(?)のか、大学2年の11月には日商簿記3級、1月には日商簿記2級に合格し、大学3年の夏の試験にて簿記論および財務諸表論に合格することができました。

この辺の勉強時代の話は別途書きたいと思います。

 

ざっくりと言っていましたが割と長めに書いてますね。笑

 

簿記論、財務諸表論の合格後は税法科目にもチャレンジしますが、税法は就活との両立が難しくなったことや会計学科目との違いに苦しみ結局挫折することになります。

その後は就活を継続し、民間企業に就職することを選択しました。

 

就活時には元から会計学を勉強していたことや日商簿記資格、簿記論財務諸表論の科目合格のことを話していたこともあり、自然と経理を志望することになり、実際の配属も経理になりました。

(配属されたとき「本社じゃなくて工場経理かよ~。」とか言ってたのは秘密。笑)

 

入社後半年の研修期間を経て、工場の経理に配属されたときは「人数少なっ」と思ったのを覚えています。笑

当時で年500億円程度の売上がある工場で経理が職制(部長、課長)含め7人しかいなかったことには衝撃を受けました。

 

工場経理に配属になってからはざっくりと以下の担当で業務をこなしてきました。

1~2年目  工場売上管理、経費管理、固定資産管理、

3年目     上記業務+決算とりまとめ

4~5年目  製品別損益管理(配賦計算)、損益見通し、予算策定とりまとめ

6~7年目  原価計算(工程別管理等)、棚卸資産管理、収支会議資料作成(海外拠点補助含む)

 

まぁ1年目からいろいろなことを経験させてもらえてなかなかハードでした。

もう時効かとは思いますが、3年目くらいまでは毎月(ピー)時間くらい(ピー)残業があったりしました。笑

 

そのあとはとにかく抜けた(異動、退職など)の穴埋め要因になってしまい、製品別損益業務や予算業務をぶん投げられたり、原価計算や海外拠点補助までやらされたりと大変な毎日ではありますが、何とかこなしているのが現状です。

本当に業務がいきなりぶん投げられた当時は、泣きそうになりながらもがむしゃらになんとか締め切りに遅れない(決算を時間通りに締める。)、考え方を理解し適正に計算することをなんとかこなし、現在では一応工場内の経理業務をほぼ一通りできるようにはなりました。

 

当社の社内比ではありますが、7年でこれだけの業務を経験することはなかなかないです。

たまに自分でも「よく辞めなかったなぁ。」と思う時があります。笑

 

ところどころTwitterでお話ししたような箇所もございますが、今後はこれまで書いてきた過去の経験のようなところから、さらに深堀して簿記資格の勉強方法や実務での学びまで話を広げていけたらいいなと思っております。

 

太字や色付けもできず、単調な文章となっているのは申し訳ございません。

今後文章だけでなくわかりやすい、読みやすい表現も勉強していこうと思います。

 

長々と記載いたしましたが本日はこの辺にしたいと思います。

 

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

 

継続して書いていきたいと思いますので今後もご愛読いただけますと幸いです。

お疲れさまでした。ありがとうございました。