@sushiの日常

中堅経理のつぶやきの延長です。

経理の仕事で心がけていること。【後半】

 

 皆さんこんばんは。

 

 本日は前回の続きとして経理の仕事の中で心がけていることの続きを書いていこうと思います。

 特に前置きは必要ないかと思うので、さっそく始めていきます。

 前回③まで書いたので④からですね。

 

 

④常に自分のタスクを可視化すること。

 

 これは経理の仕事に限ったことではないかもしれませんが、日々の自分のやること(やらなければいけないこと。)を可視化しておくのは非常に重要です。

 具体的には日々の業務のやることリストを作成し、管理すること。

 やることを並べ、かつそのリストアップされた業務の重要度(優先度)と締切ごとに分けて、都度追加、終わったら削除していきます。

 このリストを作る意味は仕事の日々の量を常に確認し、締切も意識することでやばそうになった時に先に手を打てる、余裕があるときは早く帰る、業務の対応忘れ防止などがあります。

 意外と経理の仕事は担当ごとにセクション化されていて、自分の業務がブラックボックス化しがちになってしまうところがありますが、このリストを作って地震で管理しておくことで、上司にも自信の業務の状態を報告しやすくなります。

 

 

⑤自身の業務のマニュアル化

 

 この話はすでに自身の業務にマニュアルがある方は特段意識しなくていいかもしれません。

 自身の業務については、はじめは色々教えてもらったメモを見たり聞いたりして進めていると思いますが、慣れてくると自分の頭で大体考えて処理できてしまうものです。

 自身で考えて処理できる部分は効率化というところから考えても正しいのですが、定期的にそれを言語化(マニュアル化)しておくことは非常に重要です。

 経理職ですと会社によっては定期的にジョブローテーションがあったり、転勤があったりして担当が数年で変更になる場合も少なくありません。

 その都度引継ぎの際にマニュアルなんかを作成したりしている方も多いかもしれませんが、業務のマニュアルを作成するのは相当時間がかかります。

 引継ぎの際の自身の負担を減らしたり、不測の事態で業務を一時別の担当にて対応してもらう場合にも、自身の業務についてマニュアルが作成されていると非常に便利です。

 また、自身の業務をマニュアル化することで業務フローを整理することにもなり、効率化の糸口や、普段意識はしているけれども言語化されていなかった点にも気づくことができます。

 

 

⑥損得より会計原則

 

 とりあえず今日の最後です。

 これは当たり前ですけど、会社の収益も大事ですが、経理として優先すべきは会計原則です。

 社長や役員、上司から収益を上げるように日々言われると思いますが、粉飾決算経理として絶対にやってはいけない行為です。

 会社のルールと社外の会計原則や法律では、会計原則や法律のほうが絶対に強いです。

 ですから損得優先で会計原則を曲げてしまうことはあってはなりません。

 会社の収益については正当に改善をすすめ、よくしていくことが大切です。

 数値に誠実であることかぶりますが、粉飾をしても何もよくなりませんし、嘘はいつかばれます。

 

 

 先日の続きで3つかいてみました!

 おおざっぱではありますが大体仕事で意識していることは以上です。

 

 今後経理で働きたい人、経理で働いている人にも少しでも参考になったらうれしいです。

 また、内容が良ければいいねや拡散をしてもらえたらめちゃくちゃうれしいです!

 

 では本日も最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

経理の仕事で心掛けていること。【前半】

 

 皆さんこんにちは。

 前回の更新より大分間が空いてしまいました。

 なかなか続けて記事を書いていくのは難しいものです。

 むしろTwitterが毎日続いているほうが不思議なくらいです。笑

 

 ということで、だいぶ間が空いてしまったのもありますので、原点に立ち返って経理の仕事で心がけるべきこととは、ということで書いていきたいと思います。

 久々に書くので文章まとまるか不安ですが、よろしくお願いします。

 

 

経理は社内サービス業であることを認識する。

 

 経理という仕事は事務職で決算作業等が多く、資料作りや数値の入力作業に追われてしまう部分もあります。

 ただ、経理としての業務の本質は、開示業務や、経営層への数値報告、経理以外の部署への状況の展開ということが、付加価値の高い業務と考えられます。

 もちろん決算業務や数値の入力業務も経理として必要な仕事ではありますが、常に考えたいのは、作業の先の数値や会社の状態を”サービスとして”社内の他部署へタイムリーに、適切に情報開示できるかどうかということです。

 作業に追われがちになってしまうことが多いですが、集計した数値、作成した資料を必要とされる社内の方々に展開し、情報提供を行って、社内の顧客のニーズに応えていくことを頭に入れて仕事をしたいですね。

 

 

②社内で優等生であれ。

 

 経理は数値の情報展開をるする一方で、社内の各部署から数値をもらうことの多い仕事でもあります。

 例えば日々の出金伝票であったり、売上情報であったり、予算の情報であったりと、業務の振出として各部署へ様々な依頼をかけることが多いです。

 なので、常に依頼は先行して行う、期日通りに回収できるようフォローを行うということはしっかりとやらなければいけません。

 数値を回収するということは、各部に協力をしてもらうということでもありますから、各部へ数値提供の依頼を行うときはきちんと余裕のある期日で、かつ分かりやすく依頼することを心掛けたいですね。

 逆に、各部へ数値提供の依頼を期日を設けて依頼を行うのですから、各部から依頼された内容については締切前に対応することを徹底したいですね。

 また、各部署に対しては経営状態によっては厳しい内容の依頼をする場合があります。(例えば、経費削減などの実行面での依頼など。)

 そうなったとき、周囲の部署から協力を得られるように各部署からの依頼はきちんと対応しましょう。

 そういった意味では社内で優等生でいなければならないと思います。

 

 

③数値に誠実であれ。

 

 社内で優等生である必要は書きましたが、同時に数値に誠実であることも必要かと思います。

 様々な数値の分析や報告において、故意に数値を歪めたり虚偽の数値を作成することはあってはなりません。

 また、故意ではないにしろ、報告したり、情報共有した数値に誤りがあった場合にはちゃんと誠意をもって謝ることが大事です。

 色々業務はありますが、数値はウソをつきません。

 経理として数値を扱う仕事をしている以上、数値には誠実にいなければならないと思います。

 

 

 まだ、続きはありますが、今日はこのくらいにしておきましょうか。

 

 簡単ではありますが、実際の経理としての業務にて気を付けていることを書いてみました。

 今日は前半として3つ書いてみました。

 ご意見、ご感想等ありましたらコメント、Twitter等へリプライいただけますと幸いです。

 

 本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 後編も近日中に書く予定なので、引き続きよろしくお願いいたします。

 

税理士試験簿記論財務諸表論の受験について【精神論編】

f:id:wzGET01Wulhj1CA:20210813001731p:plain

みなさん、こんばんは。

 

また少し間が空きましたが、引き続き書いていきたいと思いますのでよろしくお願いします。

 

今日は税理士試験直前というのもありますので、試験に挑むにあたっての精神的な心の持ち用的なものを書いていきたいと思います。

 

これはあくまで精神的なところを書いていきたいと思うので、自分でメンタルの持ちようみたいなものを自分で持っている方は不要かもしれません。

 

もし、税理士試験でなくてもほかの試験にあたっても有効になりそうなことを書いていますので、参考にしてもらえると助かります。

 

では、ここから行きましょう。

 

 

①試験2日前までは自分が一番出来ないと思う、試験前日から当日は自分が一番できると思う(思い込む)

 

これは気持ちの問題であることが大きいですが、試験において本番2日前までは自分は一番出来ないと思って勉強に取り組んでいました。

一番出来ない=一番勉強をしなければならない立場と思って簿記論も財務諸表論も本番2日前までは必死で勉強しました。

模擬試験とか確認テストの順位云々は関係なくですね。

 

そして逆に本番の前日からは、ここまでやったのだからと受験生の中で1番できると思って(思い込んで)、前泊の準備、会場の下見、ホテルでの前夜を過ごしました。

そう思うことで直前の焦りというものは薄まり、よしいけるという思いで当日試験会場へ入ることができたので、気の持ちようは本当に大きいです。

前回の記事でも書きましたが、前日と当日朝に確認する箇所、解く問題はあらかじめ決めていたのも大きかったように思います。

 

大事なことは、実際に何時間勉強したとか初受験とか2回目とかそういったことではなく、自分が1番できるんだと思って会場に入ることです。

自分の場合もインテックス大阪の大きな会場の中で自分よりできる人は何人もいたでしょうが、自分が1番と思って入ってしまえば環境的な外的要因で実力が発揮できないということは防げます。

なんでもいいので試験本番では、自分が1番と思い込んで前日から当日まで過ごし、会場入りしましょう。

 

 

②自分が難しいと思う問題は周りも難しいと思っていると思う。

 

これも①に通じるところがありますが、実際に試験が始まってみると、どれだけ準備をしていても難しいと思う問題はあります。

多分税理士試験の受験生の皆さんだと、過去問等も解いておられると思いますが、直前期で過去問解いてみると、あれ、本番ってこんなに難しいの?って思うような感覚です。

 

自分も実際に本番の試験を解いていて、あれ?これ難しいな?って思った箇所は何か所もありました。

(特に簿記論なのに財務諸表論みたいな理論書かされたところとかね。)

 

そういうときは自分が難しいと感じるということは周りも難しいと感じているはずと思い、完答でなく部分点をきちんととる方向へ方針転換しました。

やはり一発勝負だと、難しい問題に足を取られて時間切れっていうのは、1番避けなければならない事態です。

難しいと感じたところは完答狙いから部分点狙いに切り替える、もしくは周りもできていないと見越して時間で区切って次へ進むことも重要です。

 

 

③得意な箇所ほど丁寧に、苦手な箇所ほど大胆に。

 

これは問題の解き方の話になりますが、得意な箇所ほど丁寧に解いていったほうがいいです。

 

よく試験関係でいわれる話ですが、周囲が解ける問題は絶対に落とさず、難しい問題の部分点で差をつけていくいくということは、簿記論財務諸表論の試験でも必須です。

 

自分が得意な論点が出た時には、飛びついてしまいがちですが、一旦おちついて基礎基本からきちんと解くことが大事です。

 

逆に苦手な論点が出た時にはきちんと部分点が取れるように基礎は抑えつつ大胆に解いていきたいですね。

 

 

④パニックにならない

 

これもすごく大事です。

 

試験本番でパニックになって時間切れ、もしくは時間を余計に消費してしまうというのは避けなければならない事態です。

 

試験本番というのは嫌でも今までと違う環境であったり、プレッシャーもあるので呼吸が浅くなりがちです。

特に集中が高まれば高まるほど呼吸が浅くなります。

 

呼吸が浅くなって脳に十分な酸素がいきわたらないとパニックを起こす可能性も高くなってしまいます。

 

そこで呼吸が浅くなりがちなところで、パニックになりそうなときは一旦深呼吸をしましょう。

そこで脳に酸素をいきわたらせると同時に、深呼吸して呼吸の吸う、吐くを意識することで冷静さも取り戻せます。

スポーツにおいても言われることですが、自分が呼吸を意識できている間は冷静になれている証拠です。

 

パニックにならず、冷静になって十分自分の実力を発揮できれば合格も近いです。

 

 

 

とりあえず受験にあたって自分が意識していた精神的なことを挙げてみました。

 

勉強の内容でなくて恐縮ですが、本番の試験ではいかにいつもの実力を出すかということが大事です。

上記のお話ですべてではなくてもどれか一つでも頭に入れておいてもらえるといざというとき役立つかもしれません。

 

直前期の時間のないときに読んでいただけたのであれば少しでもお力になれればとおもいますので、よろしくお願いします。

 

本日は以上です。

読んでいただいてありがとうございました。

 

税理士試験初受験の方へのアドバイス【受験時の注意】

 

 

f:id:wzGET01Wulhj1CA:20210802003430p:plain

みなさんこんばんは。

 

なんとなく大分間が空いてしましました、、、。

 

これからはもうちょっとコンスタントに書いていきたいと思います。

 

今日は税理士試験が近づいてきましたので、自分の受験時の話も含め簡単に受験の注意を書いていきたいと思います。

 

体験談として、私が税理士試験の簿記論財務諸表論を受験したときの注意点を挙げてみました。

まぁ税法は受験していないのであくまで初受験のかたへの注意と気を付けたいこととしています。

 

すでにtwitter等でもいくつかは書いており重複する内容もありますが、初受験の方は見ていただけると幸いです。

学習の内容というよりは受験にあたって気を付けたいことの確認といった感じです。

 

 

⓵受験時は会議室の机とパイプ椅子

 これは受験時の環境的な話です。

 私が受験したとき、関西地区の会場はインテックス大阪というだだっ広い体育館のようなところでした。

 通常であれば見本市やオートサロンの会場になるようなところです。

 その広い体育館のようなところに会議室の机(いわゆる高校の会議室とかにあるような机)がダーッと並べられて1つの机に2人づつかけて試験が行われました。

 椅子も普通のパイプ椅子でした。

 つまり、最近は自宅学習等も増え、自宅の勉強しやすい机、椅子での勉強になっている方もいらっしゃるかと思いますが、本番を想定して机の広さ、椅子の高さなんかも確認しておいたほうがいいかもしれません。

 私は当時TACに通学していましたが、机の広さはTACの自習室の机がちかい広さだったと思います。

 近くに予備校、専門学校等ある方で、自習室が使えたりする方は一度確認してみるといいと思います。

 また、そういった環境がなくても、会社等に簡易の会議室用机があれば、それが近いと思いますので、広さの確認はしておくのがベターかな、、、さらにそこで簡単に問題解いてみたりできれば尚よしですね。

 

②会場の空調のばらつき

 2つ目も環境の話です。

 上記で書いたように、会場は体育館のようなところに机が並べられているようなところです。

 その左右に業務用の空調機が配置されていて、真夏の試験なので冷房がガンガンかかっています。

 なので、空調機に近いところ、遠い所では多少気温差を感じました。

 夏の試験なので半袖一枚で受験するつもりの方も多いかもしれませんが、空調機の近くの席だった場合を考え、上に羽織れる薄手のカーディガン等あれば安心だと思います。

 

③昼食は持参が基本

 これは簿財同時受験などで昼をまたぐ受験の場合ですが、昼食持参は事前によく確認したほうがいいです。

 これは会場がどこかにもよるのですが、当時のインテックス大阪は見本市くらいでしか使用されないため、周囲にコンビニ等がほぼなく、現地調達が相当難しい状況でした。

 また、近くにコンビニ等がある会場でも受験生が一斉に押し寄せて相当の混雑が予想されますので昼食は持参したほうがいいです。

 また、会場では試験と試験の間は受験者は会場外の通路等に出される形になりますので、机なしでも食べられるおにぎりやパンがベターです。場所によっては立ち食いに近い形になるので弁当や麺類は避けたほうがいいかもしれません。

 

④荷物は極力へらす

 受験時は不安もあってとにかくテキストやテストなんかを試験会場へもっていきたくなりますが、持っていく荷物は極力減らしたほうがいいです。

 理由は試験会場までの移動が大変になるのと、試験と試験の間に会場外へ移動するのが大変だからです。

 自分も受験したときはテキストなんかをたくさん持っていきましたが、とにかく重い、、、。

 前泊の荷物なんかもいれると大き目のボストンバッグがパンパンになるくらい荷物を持って行ってましたが、大失敗でした。

 とにかく重くて移動が大変だったし、荷物の整理も大変でした、、、。

 前泊~当日にかけては確認できるテキストにも限りがありますし、そこまで多くのものを持っていく必要はありません。

 どうしても心配という人は、キャスター付きのカバンなら移動もそれほど苦にならないと思います。(エレベーターを探したりする手間は増えますが、、、。)

 

⑤当日の会場までのルートは事前に確認しておく

 これは試験日の前日以前までの話です。

 試験会場が見知った会場であれば特に問題はありませんが、初めて訪れる会場の場合は、多少時間とお金をかけても当日の移動ルートや電車の乗り換えの下見なんかをしておいたほうがいいと思います。

 当日は電車の遅延や混雑等どんな事態が発生するかわかりませんので、そこで道に迷ったり時間に遅れてしまわないように、事前に一度ルートの下見はしておくといいでしょう。

 また、想定外の事態に備え、タクシーが拾える場所も事前に確認しておくとベターです。(あくまで最後の手段としてですが。)

 

⑥前日の夜と当日朝にすることは事前に決めておく

 これが最後になります。

 前日夜と当日朝に解く問題は事前に決めておいたほうがいいです。

 私の場合は前日夜には事前にTACでやった簿記論の総合演習問題の一番回答率の良かったものを解く、当日朝はウォーミングアップとして簡単な試算表作成の問題を一問解き、会場までの移動と会場での待ち時間は財務諸表論の理論総ざらいに充てると決めていました。

 前日に回答率の良かった回の演習問題を解くことで良いイメージをもって寝ることができ、朝も解く問題を決めていたのでバタバタすることはありませんでした。

 前日、当日朝の簿記論の問題は問題を解くためのチェックポイントを一つ一つ抑えていくイメージです。

 また、財務諸表論も各理論についてキーワードがスッと出てくるかどうか、簡単な文章が浮かぶかどうかを抑えていきました。

 前日夜からバタバタしてしまうと試験までずっと引きずってしまいます。

 半分精神論のようになってしましますが、いかに良いイメージをもって試験に挑めるか、いかに落ち着いて試験に挑めるかという観点で前日夜~当日朝のやることを決めておくといいでしょう。

  直前、特に当日なんかはあれもこれもと気にしだすとキリがなくなってしまうので、ある程度のところで割り切って試験に挑むことも必要かと思います。

 

 

以上が自身の経験も含めた注意点です。

 

整理し試験受験生の方、特に初受験の方は緊張もされるでしょうし、不安も多いかと思います。

ただ、初受験の場合は本当に最後の最後まであきらめなければ力はつきます。

残り短い時間ですがあきらめずに頑張ってください。

 

今日書いたことが少しでも皆様の力になれればこれ以上の喜びはございません。

 

では本日はこの辺で。

 

おやすみなさい。 

 

経理の良いとこ悪いとこ

f:id:wzGET01Wulhj1CA:20210613234507p:plain

皆さんこんばんは。

 

今日は先日からの経理の業務シリーズから少し離れてもう少し大きいくくりで経理の良いところと悪いところという観点で書いていきたいと思います。

 

以前質問箱にそういった質問をいただきましたが、その時間違って悪いところだけ書いてしまったので、その反省も含めてですね。笑

 

質問箱の時に書いてしまったので、ちょっと順番は前後しますが、まず経理の悪いところ(オススメしないところ)を先に書きます。

(後からいいとこが出てくるほうがいいですよね?そうでもない?)

 

経理の悪いところ1つ目は、締切が厳しいところです。

まぁどの職業でも締切というのは多かれ少なかれあるのですが、経理の場合は決算の日程というのは原則時間厳守なので、決算の締切については非常に厳しく言われます。

特に本社でのデータ吸出しや社長報告の元データになったりするので、決算時の工場の経理なんかはその締切までに必死になって伝票を入れたりデータを集めたりしています。

全社的にトラブルが起こらない限り本社の示す締切は絶対なので、締切守るために時には深夜まで残業になったりすることもあります。(だいたいシステムトラブルとかが発生するとそういう状況になったりすることが多いです。)

また、決算の締切だけでなく、業績会議の資料等も会議の日程をずらすことは難しいので、会議前なんかは残業になったりすることも多いです。

(会社によるとは思いますが、事前に経営幹部の予定を抑えていて前日キャンセルとかすると、次の日程を確保できる日がなかったり経営幹部陣がそろわないなどあるので、基本業績会議なんかの日程は経理の都合でずらせなかったりすることが多いです。)

 

2つ目は決算で出す売り上げや損益は経営数値なので、取扱に気を遣うし、情報の展開については責任が大きいところです。

これに関しては当然といえば当然ですが、経営数値の管理にかかわってくるので、情報の取り扱いには細心の注意を払わなければならないということですね。

やはり売上や損益の情報は社内であっても誰これ構わず展開していいものではないですし、他部署に聞かれたとしてもどういう意図でその数値が必要か、用途や客先への報告の有無なんかも確認しなければなりません。

全社的な最終決算が記載されていて、社外の人も確認できるIR資料なんかであれば特に客先への提示には問題ありませんが、特定製品の売上や損益については営業戦略や客先の意図も十分考慮したうえでの報告等が必要になる場合があります。

 

3つ目はどちらかというと心持みたいなことになりますが、経理は社内で優等生でいなければならないところです。

実は何気にこれが結構きつい。

1つ目2つ目でも記載してますが、締切は基本絶対に守らなければならない、情報の管理もきちんとしなければならないなので、業務的に制約のかかる箇所もありますしミスはできないプレッシャーもあります。

それに加えて、締切のために他部署に資料や数値を厳しい日程で依頼することもあるので、逆に経理へ依頼された資料や数値は絶対に遅れることなく他部署へ提出しなくてはいけません。

普段から経理が他部署に締切を守っていないと他部署からクレームも来ますし、最終的には総スカンされることになりかねません。

また、経営に関しての要求をすることも多いので、経理が自分に甘いと誰も言うことを聞いてくれなくなる恐れもあります。

そのためにも普段から他部署に信頼を得るため、ミスは最小限に抑え、依頼には日程通り答えるということを徹底していきます。

また、ミスをしても周囲にはきちんと謝ること、ミスのリカバリーをすぐやることを原則として誠実に向き合うことが求められます。

つまりこれが経理が社内で優等生でいなければならない、というところです。

このあたりは普段からの心がけになりますが、私は入社した時の先輩から言われたこの言葉を守れるように取り組んでいます。

 

 

ではここからは良いところ(オススメできるところ)を書いていきます!

 

とは言っても、経理の良いところと悪いところっていうのは実は表裏一体だったりします。

つまり表現のしかた一つです。

そういった見方でも見てもらえるとありがたいですね。

 

1つ目は月内のおおよそのスケジュールがもともと決まっていて、1か月のスケジュールが立てやすいことです。

まぁこれは悪いところの締切が厳しいところの反対にもあたるのですが、締切が厳しい=毎月締切通りに業務が一区切りするということでもあります。

なので、決算業務にしてもピークは月末2営業日くらいから月初5営業日目くらい、会議資料作成も業績会議が8営業日と決まっていれば毎月ほぼそのスケジュール通り日程が進むので、業務のスケジュールやプライベート(退勤後や休日)の計画も立てやすい傾向にある仕事だと思います。

だいたいピーク時は残業していても、決算が過ぎれば、経営会議が過ぎれば経理は定時で退社というところも多いのと思います。

 

次に2つ目は担当レベルであっても経営層が見る数値をリアルタイムで見ることができるところです。

通常、経理以外の部署の担当レベルだとなかなか経営数値に触れることはありません。

経理であれば新入社員だろうが中途入社だろうがすぐに決算で売上や損益といった軽々数値に触れることができ、会社の状態というものをリアルタイムで見ることができます。

悪い点の2つ目で書いたように情報を扱う責任は負いますが、会社の経営情報の数値をリアルで見られることの意義というのは大きいと思います。

 

そして3つ目は、それぞれの業務をきちんとこなしていくことで、いろいろな部署とのつながりができるし、信頼関係も築けるという点です。

先ほど経理は優等生でならなければならないと書きましたが、ある意味優等生として各業務に取り組めば、いろいろな部署との連携ややり取りが出てきますし、それらの部署に対して真摯に向き合うことで信頼関係も築けます。

(他部署からの依頼は必ず対応する分、他部署もこちらの依頼には応じてくれる等)

車内で優等生でいることはプレッシャーとも書きましたが、信頼関係を築き、決算や予算業務を共に進めたり、他部署からの提案に対し応えたりしていくことが経理の醍醐味の一つだとは思います。

 

そしてここからはさらに良いところです。

 

経理の仕事については会計の勉強がもちろん必要ですが、勉強したことが会計資格に直結する、もしくは会計資格の知識を仕事に直結させることができる点はいいところだと思います。

ですので、経理に配属されて会計資格を持っていなくても、業務を通じて身に着けたことが資格につながることもありますし、会計資格を持っていることで新卒や未経験からも経理の戦力となることができます。

 

また、基本経理は事務系職種の中でも部署間の移動が少ない部署なので、一度経理になると、自分から異動願いを出さない限りは経理畑を進むことができるのもいいところかなと思います。

もし経理志望でなかった場合には少々困ったことになりますが、、、。

 

おおよそいいところについてはこれくらいでしょうか。

 

今回はとりあえず大き目にざっくりと書きましたが、リクエスト等あればもう少し細かい内容や業務まで触れていきます。

 

今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。

いいねやコメントいただけると励みになりますので是非!

 

では今回はこの辺で。

 

皆様おやすみなさい。

 

経理の仕事って何?【資産管理編-3】

  

みなさんおはようございます。

非常に珍しく朝の投稿です。笑 

 

さて、今回も先日に引き続き経理業務のうち資産管理について書いていこうと思います。

意図せずシリーズものとなってしましましたが、これを読む前に資産管理編1、および2についても目を通してもらえるとありがたいです。

 

atsushi11.hatenablog.com

 

atsushi11.hatenablog.com

 

大まかな項目としては以下の7点についてです。

 

1. 現金及び現金同等物の管理

2. 売掛金の管理

3. 売掛金以外の未収入金の管理

4. 棚卸資産もしくは商品残高の管理

5. 固定資産の管理

6. 売買目的有価証券の管理

7. 売買目的以外の有価証券の管理

 

前回は5の固定資産の管理の箇所でだいぶ量を書いてしまったのでいったん切りました。

今回も5固定資産の管理の続きから書いていきたいと思います。

 

前回の記事では固定資産の管理のうち、固定資産の取得(固定資産に計上すべきかどうかの判断など)について主に書いていました。

 

固定資産を取得したのち、どうなるかというと、それらの固定資産を全て稼働~廃却まで管理するという仕事が出てきます。

 

固定資産の稼働って?と思った方もいらっしゃるでしょうか。

 

固定資産の稼働というのは、一言でいうと事業の用に供するということです。

そして、重要なポイントは固定資産が事業の用に供して初めて建設仮勘定から固定資産勘定へと振替され、減価償却が始まるということです。

 

具体的にいうと、生産設備を購入しても、電気工事をしていなくて設備の電源が入らない状態では固定資産の完成とは言えず、建設仮勘定に計上することになりますし、当該設備がテスト等含め完了し、設備として稼働し始めた日から機械装置となり、減価償却できるという考え方になります。

 

ここでは稼働し始めた日から、と記載していますが、実務面では月末に当月完成する固定資産を経理立ち合いで製造や生産技術の方と実物が稼働していることを見に行って確認し、その月から資産完成、償却開始としているところもあると思います。

厳密にいえば資産完成ごとに経理も含め立ち合いを行い、償却費は日割り計算を行うべきではありますが固定資産の件数が多い工場等では一定の基準を設け月ごとの償却計算としているところもあると聞きます。

 

ここで実際の立ち合いで気を付けたいのは、実物が稼働しているかどうかだけでなく、対象の資産は計上しようとしている科目として妥当かというところです。

つまり、機械装置を車両運搬具として計上しようとしていないか、備品を無形固定資産として計上しようとしていないかも実際に立ち合いが必要な理由です。

計上科目をきちんと区分する必要があるのは、各計上科目毎に耐用年数(償却期間)が違うこと、計上科目の間違え方によっては固定資産税の申告も間違うことが挙げられます。

減価償却については、対象の資産が事業のように供した後、適正な期間損益計算を行うための会計処理です。

つまり、機械装置を車両運搬具としてみたり、備品を建物として減価償却計算をすると適正な期間損益計算が行えていないということになり、政務調査等では指摘の対象となる可能性もあるので、きちんと計上科目の確認もしましょう。

 

また、償却計算ですが、資産件数が少なければ無理くりエクセルで、、、ということもできなくはありませんが、会社によっては専用の固定資産管理及び減価償却費の計算ツールを持っているところもあります。

実際、弊社も専用ツールをつかっています。

全てとは言いませんが、こういう固定資産管理ツールは会社ごとに一癖あってまずツールの使い方を覚えるだけでも実務面では苦労することがあります。

 

専用ツールを使っているところでは出てきた数値を仕訳入力する、もしくは会計システムと連動していれば計算された償却費がそのまま仕訳反映されるというような形で決算には反映されていきます。

仕訳自体は各固定資産項目(機械装置や車両運搬具など)から減価償却累計額への振替となります。

 

固定資産の科目の計上も正しく済んだし、償却計算も終わったし、、、と思っていてもまだあるのが固定資産です。笑

 

今度はBSにすでに計上されている固定資産が実際にあるかどうか(実態に合っているかどうか)をチェックする必要があります。

そのために半年に一回、もしくは年に一回の全件棚卸を実施します。

基本棚卸を実施するのはそれぞれの資産の管理部署ですが、経理も棚卸の依頼や棚卸表(棚卸データ)の展開をしたり、棚卸に立ち会ったりするので結構大変です。

しかも棚卸をして全件資産が問題なくあればいいですが、実物がないとか、別の場所に移動してる、とかそういったことがあるので、提出された棚卸表や棚卸データを確認し、再度ものを捜索してもらったり、一緒に棚卸に立ち会ったりします。

この辺りも結構大変な要素の一つです。

 

ちなみにちょっと話がずれますが、棚卸をした結果、資産がないとなると結構重罪です。会社の現預金で購入した資産を無くすということは会社の現預金を紛失したのと同様となり、会社によっては顛末書もので、管理部署は相応の責任を負います。

身の回りに固定資産がある人は紛失には本当に気を付けましょう。

 

そして、棚卸の際には資産が稼働しているかどうかの確認も重要になってきます。

つまり資産が稼働していないということは事業の用に供していないということになりますので、稼働していない期間の減価償却を停止させなければなりません。

資産が数日間稼働していない状態であれば、減価償却を停止するまで至りませんが、数年間稼働していない、もしくは稼働見込みがないものについては償却を停止するのが妥当でしょう。

 

また、設備の稼働見込みについて、今後一切稼働見込みがない(その設備で作る製品の生産が完全に終わった等)場合で、残存簿価が残っている場合には減損の処理も必要になります。

減損についての定義や計算まではここでは省きますが、減損とは対象資産のキャッシュの獲得能力が極端に落ちている、もしくはキャッシュ獲得能力がほとんどない場合に、相応の現在価値をBSに反映させるための処理になります

減損については多くの場合、特別損失もしくは営業外損失となることも覚えておきましょう。

 

そして固定資産の最後の業務が資産廃却です。

 

多くの企業は毎年資産の購入について投資をしていきます。

その際、既存の資産の廃却を行っていかなければ、その企業の敷地はすぐに固定資産で埋まっていってしまいます。

投資を行い、企業の代謝を保つためにもきちんと資産の循環を行う必要があり、投資によって取得するものがあれば、廃却する資産も出てくるというわけです。

なので、ここまで取得やBSへの計上後の話を書いてきましたが、廃却するときもそれをきちんとBSに反映させなければなりません。

 

廃却については基本管理部署が必要ないと判断すれば設備なり備品なりを廃却業者に引き渡し、処分することになります。

経理も資産廃却の際の資産引き渡しには立ち合い、対象の資産が廃却されているか、別の資産まで廃却していないか等を確認します。

そして廃却の確認ができた資産をBSから払い出すことになります。

 

廃却の際にはきちんと写真をとり、間違いなくその資産の廃却であること、日付を確認できるようにしておき、間違いなくその日に処分したことが分かるようにしておくのがベターです。

また、資産を処分引き渡ししたときの検量表も税務調査や会計士監査では必要になる場合があるのできちんと保管しておくといいでしょう。

この時に経理に話を通さず廃却したりすると、先に記載したように棚卸したときに実物がないなどの状況が発生するわけです。

 

さらに、経理の視点から、棚卸の結果や償却停止、減損しているものについて不要な設備を廃却させることも事業所の代謝UPには有効です。

 

ここまでが固定資産のおおまかな業務になります。

 

追加で会社によっては予算策定をする際、償却費の将来計算等もすることになる場合があります。

それは通常業務外なのでいったんここでは割愛します。

 

ようやく5つ目が終わった。笑

固定資産業務って書いてきて長かったですが、それだけ奥が深い業務でもあります。

固定資産に詳しくなるということはその事業所、工場、営業所に詳しくなるということでもあるので、初めて経理を経験する方には勉強として非常にいい業務だと思います。

 

そして6つ目の売買目的有価証券は取得したときのBS計上、売却した時のBSからの払い出しをきちんとする、各会計期間末の時価評価を正しく行う、ということに尽きると思います。

 

ただし、これについては現状でいえば金融や証券会社に勤務していなければほぼ触れることはない業務だと思います。

弊社もメーカーなので、実際売買目的有価証券は保有していません。

 

簿記の問題ではよく出てくる売買目的有価証券ですが、実務では一度も仕訳を切ったことはありません。笑

 

よほど資金に余裕のある企業が売買目的の有価証券を保有することはあるのでしょうが、それほどの規模の企業の多くはファイナンス専門の子会社をもってそこで管理されているので、専門会社に行った場合は必要な業務ですが、ほとんどの企業では直接触れることはないでしょう。

 

もちろん知識として、簿記の処理を覚えておくことは有益です。

いつ何時そういった資産の保有があるかわかりませんからね。

 

そして最後に7つ目の売買目的以外の有価証券についてですが、これもおおよそ売買目的有価証券と同じです。

ただし、売買目的でないので、各会計期間末の時価評価の必要はありません。

 

なお、時価評価は必要ありませんが、著しく価値が下がった場合等には固定資産と同様減損等の処理にてBS計上額を適正にする必要があるのでおおよその時価評価額は把握しておきましょう。

 

そもそも売買目的でない有価証券って何?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、例えば事業提携のための株式譲渡によって取得した株式だったり、ゴルフの会員権等が当てはまったりします。

まぁ今どき会員権なんてもってるところは少ないかもしれませんが、、、。

 

というわけで3篇に渡って長らく書いてまいりましたが、資産管理編は今回で完結です。(一応)

 

資産管理については、一番最初に書いた通り、貸借対照表の適正化及び健全化が経理としてのタスクでもあるので書いてきました。

経理といえば損益計算書でしょ?って思う方も多いかもしれませんが、会社の実態を表現するという意味では資産管理業務のほうが、会社の状況をつかめると思います。

そういう意味では就職で経理につく人、経理未経験で転職される方にとっては最初の担当として一番いいと思うので、損益計算の話より先に資産管理について書きました。

 

資産管理について長々書いてきましたがポイントは以下です、

 

貸借対照表の適正化健全化

 →BSには資産の状況、実態を正しく計上する必要がある。また、資産状況を見ながら改善提案していくことも経理の重要な仕事である。

 

実態と貸借対照表の一致

 →BSに表示されている資産の状況が実態と合っているか照らし合わせ、不整合がないようにする。企業の不正会計には往々にしてBSの不正計上があるので、それを見逃してはならない。

 

各部署との連携を十分にとっておく

 →入金情報も棚卸資産や固定資産の棚卸も経理だけでは確認しきれないので、日ごろから各関係部署とは連携を取り合い、情報を常にアップデートすること。また、各部署と連携をとることが今後の業務を円滑に進めるうえで重要であることを理解すること。

 

自分で書いてきたことまとめるって大変ですね。笑

 

ポイントの書き方も未だ統一性がないですが、今回のまとめは異常としたいと思います。

 

いかがだったでしょうか?

少しでも皆さんの経理業務のイメージに資することができたのであれば幸いです。

 

本日も最後まで読んでいただいてありがとうございました。

よろしければいいねやシェアをお願いします。

コメントもお待ちしております。

 

それでは、ありがとうございました。

 

経理の仕事って何?【資産管理編-2】

 

f:id:wzGET01Wulhj1CA:20210529164552p:plain

 

みなさんこんにちは。

 

久々に昼間に投稿します。笑

 

今回は前回の続きで経理業務のうち、資産管理について書いていこうと思います。

 

 前回は以下の項目のうち、1~4まで書きました。

まだ、読まれていない方は是非ご一読いただけますと幸いです。

 

1. 現金及び現金同等物の管理

2. 売掛金の管理

3. 売掛金以外の未収入金の管理

4. 棚卸資産もしくは商品残高の管理

5. 固定資産の管理

6. 売買目的有価証券の管理

7. 売買目的以外の有価証券の管理

 

では、本日は5つ目の固定資産管理から書いていこうと思います。

 

固定資産管理(有形、無形)、と一言にいっても結構大変です。

この業務は現預金や売掛金の管理とは違って、あまり経理チックではないかもしれません。

皆さんがイメージされる経理と違って固定資産管理は結構泥臭い仕事です。

 

まず、皆さんにお伺いしたいのですが、「固定資産」とは何でしょうか?

 

固定資産とは取得価額が10万円以上で且つ1年以上に渡って使用される設備や備品、無形資産、その他権利等のことを指します。

ただし、企業によっては取得価額が10万円~20万円以下のものを一括償却資産として費用処理していることもあります。

 

という条件が入ってくると、そもそも貸借対照表(BS)に計上するもの、しないものの判断が難しくなってきます。

 

まず、固定資産の購入から考えていきましょう。

ここで再び質問ですが、価格100万円の設備を購入した場合、BSに計上する設備の取得価額はいくらでしょうか。

 

 

正解は「100万円の購入価額+取得にかかる不随費用分」を固定資産として計上することになります。

では、取得にかかる不随費用とは何でしょうか?

 

取得にかかる不随費用とは、購入資産が設備等であった場合、設備の据え付け費、初期設定費用、設置にかかる電気工事等のことを指します。

一般的に「設備の用に供するまでに不随する費用のこと」ですね。

なかなか実際に資産の購入等をしてみないとわからないことですが、一般的に販売されている設備や備品で初期の据え付け費用がかかるものは結構あります。

工場の設備なんかは当然、設備だけドンと運んでこられても設備としての機能を発揮しないので、ピット工事をしてその設備の置き場に固定し、電気工事をして電源をいれます。

また、設備内にソフトが内蔵されている場合には当社の製品に対応するよう初期設定を行い、実際に製品を使って試運転を何回かして、品質面、能力面をクリアして初めて孫設備の機能が発揮できる状態となります。

設備が実際に動き、能力を発揮できるような状態になるまでにかかる設備本体以外の費用が資産取得にかかる不随費用になります。

ただし、取得にかかる費用のうち、税金や利子については取得価額に含めないことができます。(含めても可です。)

 

いかがでしょうか?

意外とややこしいな、、、と思われたでしょうか?

 

つまり、設備や備品等を購入した場合には、金額(本体価額と不随費用)、使用実態(使用予定)を鑑みて、まず「固定資産の計上が妥当かどうか」を判断する必要があります。

 

今まで紹介してきた現預金や商品残高は、そのものがあるかどうか、あればBS計上という流れでしたが、固定資産についてはまず取得の段階から経費処理が妥当か、固定資産処理が妥当かを日々判断していくことになります。

 

特に本体の購入については設備等の規模にもよりますが数百万円~数千万円の場合があるので、買掛計上明細でも確認しやすいですが、不随費用については明細だけでは確認できないことも多く、常に生産技術部や製造部とは連携を取り、どこまでが不随費用かよく吟味し、その固定資産の取得価額を決定します。

 

また、設備や備品本体について実際に実物を確認したり、不随費用の実態を確認しに行ったり、実際に固定資産として計上するのが、機械装置がいいのか備品がいいのか等を確認するために、固定資産担当者は結構現場へいきます。

デスクワークになりがちな経理ですが、現場へ行く数少ない業務です。

これが嫌という人もいますが、個人的にはいろいろ工場内を動けて見れるので楽しい業務だと思ってました。

 

ここまで固定資産の取得に関して記載をしてきましたが、注意をしなければならないのが、いわゆる「固定資産逃れ」です。

固定資産逃れとはつまり固定資産に計上しなければならないものを経費として処理してしまうことです。

固定資産逃れは固定資産税未納となるだけでなく、費用として一次処理しているので法人税金額も過少に支払っていることになり、見つかると追徴課税として相当の金額を追加で支払わなくなるので、経理としては絶対に避けなければなりません。

 

では、固定資産逃れとはどういった場合に発生するのでしょうか?

 

たとえば、1個100円のレンガを一つ購入したとします。

この時点では金額が10万円以下のため、金額基準で固定資産になりません。

 

ただ、1個100円だからと経費処理をしていたら、実は10,000個レンガが購入され、それらを組み上げて小屋が建っていたとなったらどうでしょうか?

ざっくりでも100円×10,000個=1万円となり、固定資産としてBSに計上すべき案件となります。

この場合、単価の小さいレンガとしてすべて経費処理していた場合は固定資産逃れとなってしまいます。

 

上記は簡単な例として出しましたが、例えば高額なパソコンをモニターとサーバーとキーボード、マウスと分けて購入されたらどうでしょうか?

 

固定資産担当は常に買掛計上内容を確認し、不審な経費の購入がないか、意図していない固定資産逃れがないかを確認していく必要があります。

 

一応ここまでの例は原則有形固定資産をもとに記載してきましたが、無形資産(ソフト等)でも原則は同じです。

無形の場合は目に見えないというところもあるので、さらに注意が必要です。

 

と、ここまで書いてきましたが、固定資産の取得だけでも結構かかってしまいましたね。笑

 

本当はここからBS計上にて計上する区分の話や実際のモノの管理から最終的に廃却するところまで書こうと思っていたのですが長くなりそうなので、また分けます。笑

 

固定資産管理のポイントと、資産管理全体のおさらいは、次回以降にします。

 

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

気になった個所等あればお気軽にコメント等でご連絡ください。

また、いいねや共有もしてもらえると今後書いていく励みになります。

よろしくお願いします。

 

本日もありがとうございました。

皆様良い週末をお過ごしください。

 

ではまたお会いしましょう。